元はコンビニだった居抜き物件とは?テナント物件・事務所について解説

不動産ノウハウ

元はコンビニだった居抜き物件とは?テナント物件・事務所について解説

物件情報を見ていると、元はコンビニとして建てられていた「居抜き物件」を見かける場合があります。
今回は、この居抜き物件とはどのようなものなのかについて解説します。
また、テナント物件・事務所として入居するメリットについても触れているので、ぜひご参考になさってください。

コンビニの居抜き物件とは

コンビニの居抜き物件とは

そもそも「元はコンビニだった居抜き物件」とは、どのような物件を指しているのでしょうか。

以前はコンビニエンスストアだった物件

コンビニの居抜き物件とは、もともとはコンビニとして使われていた建物を指します。
そのため、建物の外装はもちろん、内装もコンビニのような見た目をしているのが特徴です。
その物件はあくまでもコンビニとして使用するために建てられていたもののため、その名残がさまざまな要素において見られるのです。
なお、そもそも賃貸物件の契約書には「居抜き」の言葉は扱われていません。
物件を契約する場合、一般的な賃貸借契約を締結する流れとなります。
居抜きはオフィスやお店などの物件に対し、以前に物件に入居していた方がいなくなった状態に使われる言葉です。
そのため、建物の設備や内装は、ビジネス・店舗経営を前提に設計されているのがほとんどです。
物件を契約すると、スムーズにこれらの経営を始められるため、一部の層から人気があります。

造作譲渡とは

造作譲渡とは、退去予定のテナントが次に入る予定のテナントに対し、内装・設備を譲る作業を指します。
建物内に残っている設備を無償でそのまま引き継ぐ場合もありますが、物件を退去する方の財産となるのが一般的です。
造作譲渡は、有償で譲渡する場合を指して使われる言葉となります。
実際に造作譲渡によって譲られるものとして、たとえば冷蔵庫やエアコンなどの機器が挙げられます。
退去者にとって、造作譲渡はこうした機器を手放す結果となりますが、それでも次の入居者に譲るのは、建物の原状回復にかかる費用を削減するためです。
通常はお店を閉店して退去する場合、スケルトン戻しと呼ばれる原状回復工事をおこなわなくてはなりません。
この原状回復工事には多額の費用がかかりますが、造作譲渡をする場合はこの費用を削減できるのです。
そのため、近年では元はお店だった居抜き物件において、各種設備や内装がそのままになっているケースが多々見受けられます。

▼この記事も読まれています
学習塾に適したテナント物件や貸店舗とは?立地や構造などのポイントを解説

元はコンビニだった居抜き物件でテナント物件として入居するメリット

元はコンビニだった居抜き物件でテナント物件として入居するメリット

元はコンビニだった居抜き物件に、テナント物件として入居するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

立地が優れている

基本的にコンビニだった居抜き物件は、立地が優れている傾向があります。
その理由は、コンビニは世代問わず多くの方が利用できるよう、優れた立地を厳選して建てられているケースが多いためです。
たとえば通勤・通学する方が多く利用する、駅やオフィス街などの近くで人通りが多い特徴に該当する物件が多々見受けられます。
また、視認性が優れている点もメリットとして挙げられます。
遠くから見ても建物があると認識されやすくなるため、近くにいる方は「お店に入ってみよう」と感じやすくなるのです。
視認性が優れている場合、周囲を阻害する建物が少なく、敷地が広い傾向にあるため、駐車場が広いケースも多いです。
駐車場が広いと、自家用車がある方はもちろん、トラックドライバーも利用しやすくなり、多くの方にとって立ち寄りやすい環境となるでしょう。

認知度が優れている

先述したようにコンビニは、世代や性別問わず多くの方が利用するお店です。
そのため、居抜き物件をテナントとする場合、認知度を引き継いで営業できる可能性が高いです。
たとえば人通りが多く、集客性が優れていた建物を、テナント物件として入居したと仮定します。
この場合、そのお店を利用していた方は「次に何のお店が出店されるのだろう」と興味関心を刺激されるのです。
テナントが出店されるとすぐに噂が広まり、認知度が向上していきます。
もともと何もなかった場所にお店が立つよりも、周囲の方は無意識に「何のお店になるのだろう」と気になってしまうので、認知度は優れていると言えるでしょう。

ワンフロアで利便性が高い

建物の設計がワンフロアだと、間取りにおける利便性が高いです。
ワンフロアだと仕切りがなく不便に感じるイメージを持つ方もいますが、たとえばパーテーションを設置するだけでも、簡単に間取りの変更が可能となります。
仕切りを自分の思うように設置すれば、理想的な間取りに仕上がるので、最初から部屋が分けられているよりも自由度が高いと言えます。
現在は自由に設置できる可変式の仕切りもあるため、必要に応じて導入すれば、イメージ通りの間取りにするのが可能です。
さらに、ワンフロアの部屋は比較的動きやすく、窮屈な思いをせずに済みます。
広々としたテナント内で自由に歩ける環境なら、動線の確保に苦労しなくても良いです。
お客様とのコミュニケーションが取りやすくなったり、従業員と連携しやすくなったりなど、さまざまなメリットを得られるでしょう。

▼この記事も読まれています
カフェを開業したい!テナント物件の種類や立地の選び方をご紹介

元はコンビニだった居抜き物件に事務所として入居するメリット

元はコンビニだった居抜き物件に事務所として入居するメリット

元はコンビニだった居抜き物件に、事務所として入居するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

駐車場が広々としている

事務所として入居するメリットとして、広々とした駐車スペースを確保できる点が挙げられます。
もちろんコンビニが建てられていた場所にもよりますが、多くの場合は車でも気軽に利用できるよう、敷地内に駐車場が設けられていたケースが多いです。
そのため、事務所として入居すれば、自分や従業員が車で通勤しやすい環境になるでしょう。
事務所によっては十分な駐車スペースがなく、近くのコインパーキングを利用したり、別途駐車場を契約したりなどの対策を講じなくてはなりません。
しかし、コンビニだった居抜き物件なら、こうした手間を省けるでしょう。
駐車場にお金をかける必要もなくなるため、コストカット効果も得られます。

汎用性が高い

内装がそのままなので、工事の費用をカットできるのはもちろん、自由にレイアウトを考えられます。
また、基本的に電気ガス水などのインフラも整っているため、入居したあとも快適です。
こうした汎用性が評価されている点も、居抜き物件の魅力といえるでしょう。
さらに、テナントとして入居する場合と同様に、自由度の高さにメリットを実感できます。
どのような事務所にしたいのかは、それぞれイメージが異なるでしょう。
業種はもちろん従業員数に応じても、どのような間取りにするのがベストなのかは異なります。
こうしたさまざまな条件に合わせて、自由に間取りを変えられるのは、コンビニだった居抜き物件の魅力と考えられます。
可変式の仕切りを導入するのはもちろん、デスクやオフィス機器などを設置して室内を分割したりなど、さまざまな工夫ができるでしょう。
ワンフロアの場合は室内が広々としており開放感があるため、比較的大きな機器も導入しやすいです。
サイズが大きなキャビネットやコピー機などを設置しても、スペースに余裕をもてるケースが多いため、快適に働けると考えられます。

▼この記事も読まれています
テナント物件と店舗の違いは?業種や物件の選び方についてもご紹介!

まとめ

コンビニだった居抜き物件とは、もともとはコンビニとして建てられていた建物を指します。
テナント物件として活用すると、立地が優れているため集客性が優れているメリットがあります。
また、事務所として活用する場合は、間取りの自由度が高いため自分も従業員も働きやすい環境を作れるでしょう。


”不動産ノウハウ”おすすめ記事

  • 飲食店のダクト工事費用の目安は?設置基準や設置費用を抑える方法をご紹介の画像

    飲食店のダクト工事費用の目安は?設置基準や設置費用を抑える方法をご紹介

    不動産ノウハウ

  • ドミナント戦略のメリットとデメリットは?出店のポイントをご紹介の画像

    ドミナント戦略のメリットとデメリットは?出店のポイントをご紹介

    不動産ノウハウ

  • 飲食店への設置義務がある「グリストラップ」とは?基準やリスクも解説の画像

    飲食店への設置義務がある「グリストラップ」とは?基準やリスクも解説

    不動産ノウハウ

  • 居抜き物件のトラブルとは?原状回復・設備面・廃棄物の観点から解説!の画像

    居抜き物件のトラブルとは?原状回復・設備面・廃棄物の観点から解説!

    不動産ノウハウ

  • 【明石市】物件管理の手数料相場は?委託するメリットや注意点も解説の画像

    【明石市】物件管理の手数料相場は?委託するメリットや注意点も解説

    不動産ノウハウ

  • パン屋開業のテナント選びについて!資金を抑えるポイントも解説の画像

    パン屋開業のテナント選びについて!資金を抑えるポイントも解説

    不動産ノウハウ

もっと見る