飲食店のダクト工事費用の目安は?設置基準や設置費用を抑える方法をご紹介
飲食店を始めるために店舗を探している方のなかには、ダクト工事にかかる費用が気になっている方もいると思います。
ダクト工事にいったいいくらかかるのか、費用を抑える方法があるのか、知りたい方も多いでしょう。
今回は、飲食店のダクト工事にかかる費用の目安はどのくらいか、ダクトの設置基準や設置費用を抑える方法をご紹介します。
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飲食店のダクト工事費用の目安
ダクト工事費用の目安を把握しておくと、実際に飲食店の物件を探すときにも役に立ちます。
ここからは、飲食店のダクト工事費用の目安についてご紹介します。
ダクトとは
ダクトとは、空調や排気、排煙をおこなうために、店内の空気を運び出す管のことです。
飲食店においてよく使用されているものには、焼き肉店などのような排煙用の設備や、温度調節をおこなうための空調設備などがあります。
ダクトのおもな種類は以下のとおりです。
●SAダクト(Supply Air)
●REダクト(Return Air)
●OAダクト(Outdoor Air)
●EAダクト(Exhaust Air)
●SEAダクト(Smoke Exhaust Air)
SAダクトは空調機から店内へ空気を送り込み、REダクトが空調機に店内の空気を送り出します。
OAダクトは屋外から店内へ空気を送り込み、EAダクトは店内の排気を、SEAダクトは店内の排煙をおこないます。
価格の幅が広い
飲食店のダクト工事は、設置する給排気設備によって大きく費用が異なり、価格の幅が広いのが特徴です。
ダクト工事は排気工事とも呼ばれており、フードダクト工事、換気扇、屋上排気工事などさまざまな種類があります。
ダクト工事で安いものでは3万円からあり、大掛かりな工事になると目安として300万円かかるケースもあります。
とくに屋上排気工事は費用が高いといわれており、工事のために足場を組むだけで100万円かかるケースもあるほどです。
工事費用が高くなるケース
ダクト工事の費用が高くなるケースのひとつに、新築物件やスケルトン物件を借りるケースがあります。
新築物件またはスケルトン物件では、店内にダクト設備がないため、一から工事をおこなう必要があります。
そのため工事費用も高くなる傾向があり、注意が必要です。
また、ダクトを建物の屋上まで伸ばすときも、工事費用が高くなる可能性があります。
一般的に、建物の階数が1つ上になるごとに、20万円費用が加算されるといわれています。
ほかにも、焼き肉店のように店内のそれぞれのテーブルにダクトを設置する必要がある飲食店も、工事費用が高いです。
くわえて、焼き肉店やラーメン店など、煙や油、においが充満しやすい飲食店には高性能なダクトが必要となるため、費用が高くなります。
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飲食店のダクトの設置基準
飲食店にダクトを設置するときは、ダクトの設置基準にしたがっておこなうのが大切です。
ここからは、飲食店にダクトを設置するときの設置基準についてご紹介します。
悪臭防止法
ダクトは屋上や壁の内部、天井裏などに配置されて、店内の空気を排出して快適な環境を保つための設備です。
飲食店に設置するダクトには、店内の空気、におい、煙、熱などを店の外でスムーズに排出する役割があります。
ダクトがうまく機能しないと、排気機能が低下して、厨房のにおいや煙が店内に蔓延してしまい、お店のイメージダウンにつながるリスクがあるため、注意が必要です。
飲食店の排気ダクトについては「悪臭防止法」とよばれる法律があり、地域の生活環境の保全と、住民の健康保護を目的としています。
悪臭防止法では、特定悪臭物質が政令で指定されていて、臭気指数により悪臭の程度が規制されています。
設置基準は都道府県ごとに異なる
飲食店の排気ダクトに関する設置基準は、悪臭防止法にもとづいて、都道府県ごとに定められています。
例として、東京都では、火災予防条例に「厨房の排気ダクトに関する基準」が定められています。
この基準には、排気ダクトの素材、位置、構造、接続などが細かく定められており、基準を満たさないときは、排気効率の低下だけでなく、火災時の被害拡大を招くおそれがあるため注意が必要です。
物件に適したダクトの種類を選ぶ
ダクトにはさまざまな種類があるため、設置する物件に適したダクトの種類を選ぶことが重要です。
さらに、物件ごとにダクトの設置基準は異なるので、飲食店のダクト工事をおこなうときは、その物件にどのような設置基準があるかを把握したうえで工事計画を立てましょう。
設置基準で屋上への排気が必要と決められている物件なら、屋上へつながるダクトの工事が必要となります。
しかし、物件によっては、設置基準により屋上までダクトを伸ばす必要がないケースもあります。
必要のない工事をしてしまうと、不要なコストがかかる結果となってしまうため、事前の確認が大切です。
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飲食店のダクト工事費用を抑える方法
飲食店を開店するにあたってどうしても必要なダクト工事ですが、工事費用がかかるため、できるだけ費用を抑えたいと考える方は多いでしょう。
ここからは、飲食店のダクト工事費用を抑える方法についてご紹介します。
建物の階数によって費用が変わる
飲食店で厨房排気ダクトを設置すると、建物の階数によって設置工事の費用が変わります。
ダクト工事の費用は、ダクト管をどこまで引き上げるかによって料金が異なるため、建物の階数は重要な要素です。
もし1階にある飲食店で、そのまま1階に吹き出しでダクトを設置するケースと、2階以上にダクトを引き上げて設置するケースでは、費用に大きな差が出ます。
一般的には、ダクト管を引き上げる工事には、階数が1階あがるごとに20万~30万円の費用がかかるといわれています。
ダクト工事を少しでも抑えるためには、階数によるコストの違いも念頭に置いたうえで、物件探しをおこなうと良いでしょう。
さらに、もし室外機を屋根に設置したり外壁に設置したりすると、追加費用が必要となる可能性があるので、注意が必要です。
居抜き売却を活用する
飲食店のダクト工事にかかる費用を抑えるなら、居抜き売却を活用する方法がおすすめです。
居抜き売却とは、ダクトだけでなく、飲食店の内装や設備などを残した状態で売却することを指します。
通常、物件を退去するときには原状回復工事が必要となりますが、居抜き売却なら原状回復工事が不要なので、現在利用しているオーナーにとってコストを抑えるのに都合の良い方法です。
そして、新しいオーナーにとっても、本来なら自分で設置しなければならない設備がすでに整っているため、設置工事費用を抑えることができるメリットがあります。
居抜き売却を利用すれば、前に入っていたテナントが使用していたダクトをそのまま使用できるため、ダクト設置工事の費用が大幅に削減できます。
ただし、居抜き売却では中古のダクトを使用することになるため、故障していないか確認しておくことが重要です。
故障はしていなくても、吸引力が弱いケースも見受けられるため、まずは現状のダクトの状態を確認し、問題がなくても、使用する前には必ず清掃しておきましょう。
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まとめ
飲食店のダクト工事費用は、設置する設備によって大きく費用が異なり、3万円から300万円が目安となります。
飲食店のダクトは、悪臭防止法などダクトの設置基準にしたがっておこなう必要がありますが、設置基準は都道府県によって異なります。
ダクト工事にかかる費用を抑える方法として、ダクト工事は建物の階数によって費用が変わる点、居抜き売却を活用する点がポイントです。
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