工場の天井にクレーンを設置する場合の費用や注意点
倉庫や工場を借りる、もしくは建築する場合、天井にクレーンを設置するかどうか検討される方は少なくありません。
導入を検討するにあたって費用や納期、使用範囲などについて不安を覚えたり、疑問をもったりする方もいらっしゃるでしょう。
今回は、工場での天井クレーン設置について、基本的な知識から注意点、設置にかかる費用などをご紹介します。
工場にクレーンを設置するうえでの注意点
工場内に設置される天井クレーンとは、建屋に沿って設けられたランウェイを走行するクレーンのことを指します。
天井クレーンにはクラブトロリ式、ホイスト式、製鋼用などの種類があります。
さらに耐荷重3tのものから700tのものまでとさまざまな大きさがあり、運搬速度が速い、運搬できる範囲が広い点など、特徴もさまざまです。
天井クレーンを設置する場合、次のような手順を踏みます。
●設置報告書の提出と審査
●クレーンの設置工事
●検査と検査証の交付
●定期的な点検とメンテナンス
使用にあたっての安全性を確保するためにも、設置には厚生労働省への設置報告が必要なほか、設置後の検査と1年に1度及び1月に1度の点検が必要となります。
天井クレーンを設置することで、建屋に対して大きな荷重がかかるため、審査や設置には建物自体の十分な強度があるかどうか、建物と設置するクレーンの種類はあっているかなどが調査対象です。
特に強度確認に関しては、独自でも念入りに複数回にわたっておこない、確固とした安全を備えておくようにしましょう。
工場に天井クレーンを設置するための費用と期間
天井クレーンを設置する際には、クレーンの費用に加えてクレーンガーターの製作費用、巻き上げ機費用、試運転調整にかかる費用などが発生します。
これらの合計金額はクレーンのサイズや種類により、70万~500万円ほどであることが一般的です。
専門性の高い機材であるため、天井クレーンメーカーに直接見積もりを取ることをおすすめします。
クレーンの導入には、建屋とクレーンの審査・検査などがあるため、設置納期には1か月~3か月程度かかります。
メーカーや業者に相談をしながら、余裕をもったスケジュールを組んでください。